エバを誘惑して、罪を犯させたものは蛇であったと聖書に記録されている(創三・4、5)。では、この蛇はいったい何を意味しているのであろうか。我々は創世記三章に記録されているその内容から、この蛇の正体を探ってみることにしよう。 聖書に記録されている蛇は、人間と会話を交わすことができたと記されている。そし... 続きをみる
2017年5月のブログ記事
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多くのキリスト教信徒たちは今日に至るまで、アダムとエバが取って食べて堕落したという善悪を知る木の果が、文字どおり何かの木の果実であると信じてきた。しかし、そうであるなら、人間の父母としていまし給う神が、何故その子女たちが取って食べて堕落する可能性のある果実を、このように「食べるに良く、目には美しく... 続きをみる
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生心と肉心との関係は、性相と形状との関係と同じく、それらが神を中心として授受作用をして合性一体化すれば、霊人体と肉身を合性一体化させて、創造目的を指向させる一つの作用体をつくる。これが正に人間の心である。人間は堕落し、神を知ることができなくなるに従って、善の絶対的な基準も分からなくなったが、上述の... 続きをみる
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霊人体は人間の肉身の主体として創造されたもので、霊感だけで感得され、神と直接通ずることができ、天使や無形世界を主管できる無形実体としての実存体である。霊人体はその肉身と同一の様相であり、肉身を脱いだのちには無形世界(霊界)に行って永遠に生存する。人間が永存することを念願するのは、それ自体の内に、こ... 続きをみる
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① 肉身の構成とその機能 肉身は肉心(主体)と肉体(対象)の二性性相からなっている。肉心とは肉体をして生存と繁殖と保護などのための生理的な機能を維持できるように導いてくれる作用部分をいうのである。動物における本能性は、正にそれらの肉心に該当するものである。肉身が円満に成長するためには、陽性の栄養素... 続きをみる
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第一に、神は人間を被造世界の主管者として創造された(創一・28)。ところで被造世界は、神に対する内的な感性を備えていない。その結果、神はこの世界を直接主管なさらずに、この世界に対する感性を備えた人間を創造され、彼をして被造世界を直接主管するようになされたのである。したがって、人間を創造されるに当た... 続きをみる
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(一) 無形実体世界と有形実体世界 被造世界は、神の二性性相に似た人間を標本として創造されたので、あらゆる存在は、心と体からなる人間の基本形に似ないものは一つもない(本章第一節(二)参照)。したがって、被造世界には、人間の体のような有形実体世界ばかりでなく、その主体たる人間の心のような無形実体世界... 続きをみる
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被造世界は神の本性相と本形状とが数理的な原則によって、実体的に展開されたものである。ここにおいて我々は、神は数理性をもっておられるということを推測できる。またさらに、神は絶対者でありながら、相対的な二性性相の中和的存在であられるので、三数的な存在である。したがって、唯一なる神に似た被造物(創一・2... 続きをみる
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被造世界の創造が終わるまで、六日、すなわち六段階の期間を要したという事実は、正に被造世界を構成している各個性体が完成されるに際しても、ある程度の期間が必要であったことを意味する。また、創世記一章にある天地創造に関する記録を見ても、その日その日の創造が終わるたびごとに、その序数日数を明らかにしている... 続きをみる
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(一) 被造世界の創造過程 創世記一章を見れば、天地創造は、地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、というところで、光を創造されることから出発して、その次には、おおぞらの下の水とおおぞらの上の水とを分けられ、その次に、陸と海とを分け、続いて、植物をはじめ、魚類、鳥類、ほ乳類、人類などを創造さ... 続きをみる
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① 愛 と 美 神から分立された二性の実体が、相対基準を造成して授受作用をすることにより四位基台をつくろうとするとき、それらが神の第三対象として合性一体化するために、主体が対象に授ける情的な力を愛といい、対象が主体に与える情的な力を美という。ゆえに、愛の力は動的であり、美の刺激は静的である。 神と... 続きをみる
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人間の心は、その作用において、知情意の三機能を発揮する。そうして人間の肉身は、その心の命令に感応して行動する。これを見ると、その肉身は心、すなわち知情意の感応体として、その行動は真美善の価値を追求するものとして表れるのである。神はどこまでも、人間の心の主体であるので、知情意の主体でもある。したがっ... 続きをみる
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(一) 創造本然の価値の決定とその価値の基準 創造本然の価値はいかにして決定されるのだろうか。ある対象がもっている価値は、その対象が存在する目的と、それに対する人間主体の欲求との相対的関係によって決定されるというのが、我々の今まで考えてきた一般的な価値観であった。しかし、ある個性体の創造本然の価値... 続きをみる
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神の創造目的に関する問題を詳細に知るためには、我々がどんな状態にいるときに、喜びが生ずるかという問題を先に知らなければならない。喜びは独自的に生ずるものではない。無形のものであろうと、実体であろうと、自己の性相と形状のとおりに展開された対象があって、それからくる刺激によって自体の性相と形状とを相対... 続きをみる
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(一) 被造世界を創造された目的 被造物の創造が終わるごとに、神はそれを見て良しとされた、と記録されている創世記のみ言を見れば(創一・4〜31)、神は自ら創造された被造物が、善の対象となることを願われたことが分かる。このように被造物が善の対象になることを願われたのは、神がそれを見て喜ばれるためであ... 続きをみる
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いかなるものでも、存在するためには、必ずある力を必要とするようになるが、その力は授受作用によってのみ起こる。けれども、いかなるものも単独で授受することはできないので、それが存在するための力を起こすには、必ず授受作用ができる主体と対象との二性性相として存在しなければならない。 また直線上の運動におい... 続きをみる
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生理体が存続するためには、繁殖しなければならないし、その繁殖は授受作用による正分合作用によってなされる。これに対する例を挙げれば、植物は花の種子から花の雄しべと雌しべができ、その雄しべと雌しべの授受作用によって、再び多くの種子を結んで繁殖する。動物においてはその雄と雌が成長して、お互いに授受作用を... 続きをみる
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上述のように、正分合作用によって三対象目的を完成した四位基台は、神を中心として球形運動を起こし、神と一体となるので、それは、神が運行できるすべての存在の、また、その存在のためのすべての力の根本的な基台となるということを我々は知った。ところで、創造目的を完成した世界においては、神の本性相と本形状の実... 続きをみる
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① 正 分 合 作 用 万有原力によって、神自体内の二性性相が相対基準を造成して授受作用をするようになれば、その授受作用の力は繁殖作用を起こし、神を中心として二性性相の実体対象に分立される。このように分立された主体と対象が、再び万有原力により、相対基準を造成して授受作用をすれば、これらは再び、合性... 続きをみる
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あらゆる存在をつくっている主体と対象とが、万有原力により、相対基準を造成して、良く授け良く受ければ、ここにおいて、その存在のためのすべての力、すなわち、生存と繁殖と作用などのための力を発生するのである。このような過程を通して、力を発生せしめる作用のことを授受作用という。ゆえに、万有原力と授受作用の... 続きをみる
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(一) 万 有 原 力 神はあらゆる存在の創造主として、時間と空間を超越して、永遠に自存する絶対者である。したがって、神がこのような存在としておられるための根本的な力も、永遠に自存する絶対的なものであり、同時にこれはまた、被造物が存在するためのすべての力を発生せしめる力の根本でもある。このようなす... 続きをみる
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